長野県木曽町の「ふらっと木曽」を託された2人の奮闘記!これからの中山間地域での生き方や働き方とは?

地域おこし協力隊の任期を終えたらどうする?

ーーところで、地域おこし協力隊の任期って3年間ですよね?

坂下:そうです。

ーーということは、2人の残りの任期はあと1年ちょっとです。今後も木曽町で暮らしていくのなら、何か新たな仕事を見つけなければなりませんよね?

坂下: 正直なところ、今後この場所でどのように生きていくかは、まだ口に出しては言えませんが・・・ちょっと考えていることはあります(笑)

崖を登ると「上の段」と呼ばれる、昔ながらの宿場の家並みが残っている

ーーつまり任期が終わっても木曽町には残るということですよね?

坂下:はい。木曽町がすごく好きなので。今でもとてもおもしろい場所ですが、これからもっとおもしろくなると思っています。だから、今後もこの場所で暮らしていきたいと考えていますが、「50年後も絶対にいますか?」と聞かれると、ちょっとわかりません(笑)

西尾:まだ若いんだから好きな場所に飛び立てばいいと思うよ(笑)

坂下:(笑)

西尾:そうなっても、また戻ってきてくれると嬉しいですね(笑)

ーー(笑)。西尾さんはどんな感じですか?

西尾:まだ何とも言えないんですけど・・・まあ、そんなにお金がなくても、幸せを感じられるような生き方を模索したいと思っています(笑)

商店街の古い薬局を改装した日用雑貨のお店「en-shouten」でお話を聞く

お店のオーナーも、東京から木曽町へ移住した方々だ

ーー残りの任期をどのように過ごしたいですか?

坂下:私は、今後自分がやっていきたい事に対して、何かしらの“種”を蒔けたらいいなと思っています。やっぱり芽が出るのはまだ全然先でしょうし・・・残りの任期1年3ヶ月は、なかなか経験できない立場を活かして、いろいろなことにチャレンジしたいですね。思いっきり楽しみたいと思っています(笑)

ーー(笑)。発信する側が楽しむということはとても重要なことですよね。

ふらっと木曽に戻って、みんなで町づくりについてディスカッション

西尾:私は、この施設にあるキッチンをさらに活用したいですね。いろいろな方に店長になってもらって、「1日限定のごはん屋さん」という取り組みもはじめていますし。そんな活動を、淡々と続けていければと思っています。

最後はオーナメントを工作して建築物の構造について学ぶ

坂下:イベントに関しては、今後どういうスタイルでやっていくのがベターなのか検討したいと思っていますが、何かしら今回のイベントのように“学び”の場を作り出すということは、続けていきたいと思っています。

実際にこの地域に住んでいる人たちが楽しく暮らしていける・・・「やっぱり木曽はいいな!」と思えることを、自分たちで発信していくということが一番大切だと思っています。なので、ふらっと木曽という場を通して、地域の人たちと関わりながら、それぞれの想いを形にしていくような活動を続けたいですね。

終わりに

自分たちの地域に足りないモノは外部から学び、いいところはさらに掘り下げていく。そんなスタンスで、ふらっと木曽を運営してきた西尾さんと坂下さん。

その柔らかい思考とフットワークの俊敏さで、これからもおもしろいことをたくさん仕掛けていくに違いないと思った。

・・・しかし、いいコンビだな〜

取材協力

  • ふらっと木曽
    住所:長野県木曽郡木曽町福島5122
    電話番号:0264-24-0215
    営業時間:10:00〜18:00
    定休日:日曜日(1Fのみ)
    駐車場:あり
    アクセス:中央自動車道 伊那ICから車で約40分、中津川ICから車で約60分
    最寄駅:JR中央本線 木曽福島駅から徒歩で約10分

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