東京スカイツリーを越える自治体が続出!?長野県・77市町村の標高ランキング

世界一高いビルと長野県の各自治体(出典:Wikimedia Commons)

先日、ネットで長野県の各自治体の“標高が高すぎる”ことが、ちょっと話題になっていた。

そういえば・・・以前、長野県安曇野市の山の中を歩いている時に、こんな看板を見かけたことがある。

看板の立つ場所は「東京スカイツリー」の先端と同じ高さとの説明が・・・

東京スカイツリーは634mで、電波塔としては世界一の高さを誇る(※2019年現在)。人工的な構造物としては、アラブ首長国連邦のドバイにある高層ビル「ブルジュ・ハリファ(829m)」に次いで世界第2位ということだ。

・・・そうか、東京スカイツリーの先端を歩いていたのか

世界一高い高層ビル・ブルジュ・ハリファ(出典:Wikimedia Commons)

しかし、長野県をよく知る人にとっては、これらの「高さ=標高」は割と当たり前というか・・・特にココロに響くような数字でもないだろう。だって、もっと標高が高い山々に囲まれた土地なわけだし「・・・別に普通に人が暮らしている標高じゃん」って感じ?

でも、“全国的なレベル”で比較しても本当に普通の標高だといえるのだろうか? というわけでちょっと調べてみることにした。

圧倒的な標高を誇る長野県の自治体!?

調査にあたっては、国土地理院「地理院地図」の標高のデータを参照した。比較するのは各自治体の庁舎の位置とする。

というわけで、まずは全国の都道府県庁が所在する都市の標高を比較してみた。

「全国の都道府県庁所在地の標高ランキング」では長野市が1位に!

うーむ・・・圧倒的に標高が高いぞ長野県長野市! 2位の山梨県甲府市と100m近い差をつけぶっちぎりの1位である。視覚的に確認するために東京スカイツリーの写真に書き込みをしてみると・・・

その差は一目瞭然だ。長野市は「展望デッキ(第1展望台)」くらいの高さにあることがわかる

というわけで、全国的に見ても長野県は圧倒的に標高が高い位置に存在することがわかった。では、長野県内の他の自治体はどうだろう?

長野県には77の自治体=19市23町35村(※2019年現在)がある。まずは19ある「市」について調べてみる。その標高をもとに自治体名を東京スカイツリーの写真に書き込むと・・・

衝撃の事実が! 9位までしか写真に入らない・・・

写真には9位の伊那市(623m)までしか書き込むことができなかった。つまり、1〜8位までの自治体の標高が東京スカイツリーの高さ=634mを超えてしまったということだ・・・では、ランキングはどうなっているのだろう?

「長野県・19市標高ランキング」では“東京スカイツリー越え”した自治体が8市も!

“全国区”では敵なしだった長野市も全県で比較すると17位に沈んだ・・・では、世界一の高さを誇る高層ビルであるブルジュ・ハリファ(829m)の写真に書き込んでみよう。

世界一高いビルの先端付近には、諏訪地域の3市が集結(出典:Wikimedia Commons)

19市を比較してわかったのは、長野県の中部に位置する都市の標高が高いことだ。対して、北部に位置する都市は総じて標高が低いこともわかる。

・・・なんとなく、北に位置し雪も多い北部の標高はもっと高いような気がしていたが・・・それは錯覚だったようだ(豪雪地帯で知られる飯山市が19市で最も標高が低いとは!)。

ちなみに、長野県を区分する方法はいくつかあるが、今回の調査では“天気予報”でもおなじみの「北部、中部、南部」で分類している。

気象庁の「長野県地域細分区域」(出典:気象庁ホームページ)

 

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