美しい風景や景観、魅力的なシーンをピックアップして、写真を中心にお伝えする企画『フォトレポ』。今回は、長野県安曇野市にある室山アグリパークの睡蓮をレポート。
雨の中ではじける生命力
梅雨の時期に入って、めっきりと外出する機会が減った。しかし、家の中に閉じこもってばかりではやはり気分も落ち込んでくる・・・
「雨でも出かけてみれば素敵な光景に出会えるかもしれない!」と気合いを入れ直したところで、前々から行ってみたいと思っていた場所を思い出す。うん! もしかしたらちょうどいい時期かも・・・
あとで調べてみると、このチャーミングなおじさんの正体は「でぃらぼっちゃ」。昔から日本各地で“伝説の巨人”として語り継がれてきた「だいだらぼっち」のことで、安曇野ではこのように呼ばれてきたとのことだ。
だいだらぼっちといえば、富士山を作るために掘った穴が琵琶湖になったとか、さまざまな伝説が日本各地に残るが、安曇野ではこの地を踏みしめて松本平=松本盆地を作ったとか、長野県大町市の仁科三湖(青木湖、中綱湖、木崎湖)は、だいだらぼっちの足跡である、などと伝わっているそうだ。どんだけでかいんだ・・・
室山アグリパークは、長野県安曇野市にある標高800mの室山を中心とした公園で、展望台や大型の滑り台、アスレチック遊具、テニスコートなどが整備されたスポットだ。また、日帰り温泉や宿泊施設、レストランなどもそろっている。
訪れたのは6月中旬だったが、室山池の睡蓮は例年5〜8月ごろにかけて咲くそうだ。安曇野市によると、もともとこの睡蓮は1984(昭和59)年に10株ほど植えられたものがだんだん増えて、今では池の一角を覆うほど多くの花が咲くようになったとのこと。
睡蓮は温帯から熱帯に分布する観賞用の水草で、多くの花弁が付いた花は、朝になると開花し夕方になると閉じるということだ。
終わりに
気がつけば、降りしきる雨の中で夢中になって睡蓮たちを撮影していた。そして、その力強い生命力がファインダーを通して、自分の体へと伝わってくるような不思議な感覚に包まれた。
自然はいつでもエネルギーにあふれている。そんな当たり前のことを再認識できたのが素直に嬉しかった。
アクセス
- 室山アグリパーク
住所:長野県安曇野市三郷小倉6524-1
最寄駅:JR大糸線 一日市場駅からタクシーで約10分
アクセス:長野自動車道 安曇野IC、松本ICから車で約20分
駐車場:あり(120台・無料)