長野県長野市から松本市方面へと続く国道19号線。その道中に、ずっと気になっている看板がある。
「ジンギスカン街道」と書かれた謎の看板が設置されているのは、長野県長野市信州新町にある「道の駅信州新町」のすぐ近くだ。
というわけで、しばしジンギスカンに思いを馳せる・・・まず思いつくのは人類史上最大規模の帝国であるモンゴル帝国を築いた初代皇帝だ。漢字で書くと成吉思汗。
そして、次に思いついたのは、ドイツの音楽グループ「ジンギスカン」によるデビュー曲『ジンギスカン』(じん・じん・ジンギスカーン♪ のあの曲)だ。
・・・しかし、この曲は思い出したが最後、アタマの中で鳴り続けるやっかいな曲でもある(知らない人はYouTubeで「ジンギスカン」と検索!)
では、信州新町のジンギスカンとはいったい!?
というわけで、まずは道の駅でその手がかりを探すことにした。
道の駅でジンギスカン探し
道の駅信州新町は、1993(平成5)年に、長野県で最初に登録された道の駅、いわば“道の駅長野県1号店”で、地元で採れた新鮮な野菜や山菜、郷土料理の“おやき”などを取りそろえている。
店内の石臼で自家製粉した、ワンコイン=500円で食べることができる「そば信」の手打ちそばも大人気だ。
そんな「そば信」の壁に貼られた写真を眺めていると・・・あった!
やはり、信州新町においてジンギスカンとはヒツジ肉を使った料理のことなのか? さらに道の駅の店内を捜索すると・・・
で、さっきからたびたび登場するこの方は・・・
以下に要約してみよう。
- 信州新町で羊の飼育がはじまったのは1930(昭和5)年。毛と肉の両方が利用できることもあり、1950(昭和20)年代後半には町内に4000頭の羊がいた
- ジンギスカン料理がはじまったのは1936(昭和11)年。さらに、1951(昭和26)年に観光協会が一般に広げた
- 1960〜1970(昭和40〜50)年代には羊がほとんど飼われなくなった
- しかし「ジンギスカンの町」を目指して、1982(昭和57)年に肉用種であるサフォークを導入
ということだ。
ちなみに信州新町では、あらかじめタレに漬け込んでおいた味付け肉を「ジンギスカン」、ステーキや骨付き肉としても提供されるという生肉を「サフォーク」と呼んで区別しているようだ。