遠い記憶の底に眠る“幻の露天風呂”を探し出せ!長野県高山村の松川渓谷温泉「滝の湯」

“幻の露天風呂”を見つけ出す

もしかしたら、県道沿いにある他の温泉かもしれない。そう思って来た道を戻ることする。注意深く周囲の風景を眺めつつ進んでいくと・・・

谷底へと続く閉ざされた門(?)を発見。あれ?なんかどこかで見たような・・・

記憶の奥底に眠る風景と一致する門を発見した。とはいえ、風景全体の印象はかなり当時とは異なるのだけど・・・

門の扉は閉ざされており、現在では使用されていないようだ。しかし、看板には「松川渓谷温泉 滝の湯(以下、滝の湯)」とある。ということは、温泉への入口だよね? うん! たぶんここだ。かつて“幻の露天風呂”には、この門を通って向かった・・・ような気がする。

現在の滝の湯の入口は門から50mほど先にあった

新しい入口もまた渓谷に続いているようだ・・・この雰囲気は記憶と一致するぞ!

案内図を見ると、宿泊施設に多目的ホール、休憩室などがあり立派な温泉施設になっていた

はて? かつて筆者が訪れた頃は、風呂とプレハブ建ての休憩室しかなかった気がするのだが・・・施設を拡張したのかな?

入口の近くで作業をしている男性がいらっしゃったので話しかけてみると、なんと! 滝の湯のオーナーさんだった。

オーナーによると、何でも、元々別の方がこの温泉を40年ほど前にはじめたそうなのだが、途中で事業を引き継ぐことになったそうだ。なので、昔のことはよくわからないということだったが、恐らく筆者が訪れたのは、滝の湯がオープンした直後ではないか? ということだった。

思わぬ証言に感激を隠しきれず、久しぶりに訪れたことを伝えると「そうですか。今、誰も風呂に入っていないから、ゆっくり見物して温まっていってください」とおっしゃってくれた。

「外来入浴の受付は階段を降りた先になります」と書かれた看板

滝の湯の営業時間は10:00〜18:00までで、料金は大人(中学生以上)が500円、子供(4歳〜小学校6年生以下)が300円だ(ちなみに当時の料金は当然覚えていない)

松川が流れる渓谷ゆえに「松川渓谷」。その谷底へと降りていく・・・この風景覚えてるぞ!

右側には宿泊施設が建つ。かつて筆者が訪れた頃には何もなかった場所だ

大きな温泉やぐらがそそり立っている

立派な木材を使った屋外休憩所。このようなスペースもなかったよなぁ・・・

「野生のたぬきがいます」との注意書きが・・・うん知ってる

ご注意
野生のたぬきがいます
かみつくことがあります
手を出さず
優しく見守ってください

はい!・・・でも、さっき七味温泉でも会ったし、もしかして今回ここを訪れることになったのはヌキくんの思し召しなのかも・・・とか思ってしまった。

松川渓谷の木々を見渡せる屋外休憩スペース

受付の窓には「CLOSED」の看板が。ちなみに料金はさっきオーナーに直接支払ってきた

受付のカウンターには「滝の湯の大露天風呂は混浴です」とある

思い出した! これは当時から変わってないぞ。でも、今となっては一番大きなメインの風呂が男女混浴という温泉施設は、ちょっと珍しいかもしれない。

女性はバスタオルを巻いて
男性はタオルを腰に
ご入浴して下さい!
内湯は男女別です

と書かれていた。なるほど了解です!

屋内休憩所の脇を進むと・・・

ようやく風呂へ到着!

さらに、屋根のある通路を進んでいくと

男湯、女湯に分かれた入口がある

女湯のドアに「女性の方へ」との書かれた案内があった

甲信越一の評価を受けた大露天風呂に是非お入り下さい。
(バスタオル着用で御気楽に)
※男性の方は女性が入りやすい環境づくりにご協力下さい。

と、書かれていた。了解です! やっぱりどうしても混浴の敷居は高いと思うので、男性は配慮しなければいけないよね。

 

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