井戸を探す冒険『城下町・井戸クエスト』起動!?長野県松本市で「まつもと水巡り」【後編】

大正時代に料亭が掘った「鯛萬の井戸(10井戸目)」

井戸は「鯛萬井戸公園」として整備されている

鯛萬の井戸は、1922(大正11)年にかつてこの地にあった料亭「鯛萬」によって掘られた。ちなみに松本城の東側のエリアは、江戸時代には善光寺街道の宿場である松本宿が置かれており、多くの旅籠や商店が軒を連ね、商人や職人の町としても繁栄していたそうだ。

東屋の近くにはポンプも設置されていた。現役で使用されているとのこと

鯛萬の井戸までのルートはこんな感じ

さて! 次の井戸を目指そう。ざっざっざっ♪

松本城に向かって県道67号線を進むと“総堀”に至る

かつて松本城をぐるりと囲んでいた総堀(※外堀)は、そのほとんどが明治維新後に埋め立てられた。現在でも残るのは、城の北東部だけとなっている。

かつての松本城の姿と、現在も残る総堀の位置(画像:『松本城下町復元図』<発行:松本市、松本観光コンベンション協会、新まつもと物語プロジェクト>の地図に筆者が加筆。以下同)

そして堀に沿って北へ向かうと・・・11井戸目を発見!

埋め立てられた総堀から湧き出した「北門大井戸(11井戸目)」

「北門大井戸」は埋め立てられた総堀の中にある

井戸ができた由来が書かれていた

この井戸は、松本城の総堀が埋め立てられたあとに水が湧いてきた井戸だ。かつて松本城の北門がこの付近にあったため、北門大井戸という名前が付けられた。

北門大井戸までのルートはこんな感じ

というわけで、さて! 次の井戸を目指そう。そしてほどなく立て続けに複数の井戸を発見!

「地蔵清水の碑(12井戸目)」「葵の井戸」「北馬場柳の井戸(13井戸目)」

まずは「地蔵清水の碑」

その由来が刻まれた石碑がある

中世の頃、この場所にはお寺があったそうだ。1582(天正10)年から、松本城を中心とした城下町の整備がはじまり井戸を掘ったところ、湧き水とともにお地蔵様が出土したため、井戸は地蔵清水と呼ばれるようになったそうだ。

さらに近くには「葵の井戸」と

「北馬場柳の井戸(13井戸目)」もある

北馬場柳の井戸も北門大井戸と同じく総堀を埋め立てられたあとにできた井戸だ

地蔵清水の碑、葵の井戸、北馬場柳の井戸までのルート

というわけで、さて! 次の井戸を目指そう。

歴代の松本城主ともゆかりの深い松本神社に到着

そして当然ここにも・・・

あったー!14井戸目をゲット。

 

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