レザークラフト作家でハンター!?害獣をあますことなく再利用するビジネスの始動

レザークラフト作家でハンターの難波さん

獣たちが人間の生活環境を浸食しつつある。

かつて豊かだった中山間地域(※山間地及びその周辺の地域)は、産業構造の変化や、都市への人口の一極集中、少子高齢化などによって、昭和の高度成長期から現在にかけて急速に衰退した。

多くの場所で、耕作放棄地となった田畑は荒野に変わり、かつて林業が栄えた森林は手入れされないまま放置された。

日本の国土面積の約7割を中山間地域が占める。乱暴な言い方をすれば、日本の約7割の場所でこうした問題が現在も進行中だ。

中山間地域とは“里山”のことであり、古くから住人たちの手によって守られてきた“人間が生活するエリアの最前線”だ。そして今、その境界線があいまいになったことによって、獣たちが平地に現れるようになった。

捕獲されるイノシシ(撮影:難波さん)

・・・と、ちょっとここまで堅苦しい感じで書いてみたが、リアルに実感する出来事は多い。

先日も長野県大町市の住宅と田畑が入り交じる田園地帯で、エアガンを自宅に向けてぶっ放しているおじいさんを見かけた。よく見るとサルの群れが、逃げもせずに家の屋根に居座っており、群れの一部は周囲の畑を荒らしている。おじいさんは怒って、爆竹を鳴らしたり、あらゆる手段を講じているがサルたちは動じることもない・・・

また、2012(平成24)年に、長野駅のホームにクマが出没したという事件は、市街地の住人たちにも衝撃を与えた。ニュースは全国に配信されたので記憶されている方も多いかもしれない。

もちろん、行政も手をこまねいているわけではなく、さまざまな施策を講じており、特に駆除した獣の肉の再利用、いわゆるジビエはここ数年ですっかり定着したようにも思える。

しかし、さまざまな場所で見かけるようになった野生動物と電気柵。頻繁にスマホに通知される獣の目撃情報(※防災情報として通知される)に、なんとなくモヤモヤしていた。

そんなタイミングで、害獣として駆除されたイノシシの皮を利用してカードケース(名刺入れ)を作るというイベントが開催されることを知った。

イノシシの皮でレザークラフト? これは気になる! というわけでイベントが開催される長野県木曽町へと向かった。

 

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