300年以上の歴史を持つ酒蔵に29歳の杜氏!?長野県上田市「沓掛酒造」の“蔵開放”

どどんと樽酒!蔵開放

信州っていい。特に酒飲みにとっては天国だ。

なぜなら酒蔵がとても多く、国税庁の2015(平成27)年度の統計によると、その数は76で全国第2位だ(ちなみにワイナリーの数も全国第2位で19ある)

山々に囲まれ豊かな水に恵まれた土地で、さまざまな酒蔵が個性を競っているというわけだ。

そして、信州の長く厳しい冬が終わり本格的な春を迎えるころ、長野県内のさまざまな酒蔵で、蔵開きや蔵開放といったイベントが開催される。

長野県上田市にある沓掛(くつかけ)酒造は、元禄年間(1688〜1704年)創業の、千曲川と虚空蔵山(こくぞうさん)に挟まれた、旧北国街道沿いにある老舗の酒蔵だ。

沓掛酒造でも、今回で7回目を数えるという“蔵開放”が、2018(平成30)年5月13日に行われた。「利き酒し放題」ということで、酒飲みにはまさにたまらないイベントだ。

沓掛酒造「蔵開放2018」のチラシ(画像:沓掛酒造Webサイトより)

ゴールデンウィークが終わって1週間。なんだか“5月病”の症状も悪化しつつある・・・このタイミングで、美味しいお酒をキュッと飲んで治癒するべきではないか? というわけで、これは行かねばなるまい。

いざ! 沓掛酒造へ

蔵開放では、当然「利き酒」をすることになるので、公共交通機関を利用して現地へと向かう。

沓掛酒造は、しなの鉄道の西上田駅より徒歩5分というたいへん便利な立地にある。

しなの鉄道・西上田駅

西上田駅前にあった観光案内図。“まゆ浪漫”とあるが?

上田は江戸時代から養蚕業が発達した土地で、なかでも“上田紬(うえだつむぎ)”は、日本の三大紬とひとつとして知られる。

紬とは絹糸として利用できなかった繭から紡ぎ出した“紬糸”で織られた緻密な織物で、軽くてじょうぶなことから江戸時代に全国で広く愛用された。

そんな上田のなかでも、もっとも養蚕業が盛んだったのが沓掛酒造が立地する塩尻地区だったということで、このような案内図が駅前にあるわけだ。

沓掛酒造も創業当時は、酒造業と養蚕業の兼業だったと伝えられているとのこと。なるほど。

そして、西上田駅から歩くこと5分・・・

お!「福無量(ふくむりょう)」醸造元の看板が!

到着しました!手前に見える建物は直売店の「郷の蔵」

“杉玉(すぎだま)”が吊されていた

杉玉は、文字通り杉の葉を束ねて作られた酒蔵の目印で、使われはじめたのは江戸時代のころだと言われている。

新酒ができたタイミングで、青々とした新しい杉玉に取り替えるそうで、“新しくできた酒”を告知する役目も担っているということだ。

 

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