長野駅6・7番線ホームの駅そば店「信州蕎麦処しなの」信州の駅そば全店制覇の旅!

ホームでそばをすすれる“伝統的”駅そば店

クラシカルな佇まいの「しなの」

駅のホームに立地する駅そば店といえば、出入り口があり室内で食べる“店舗形式”のお店も多いが、ホームでそばをすすることができる、“オープンエア形式”がやはり伝統的な佇まいなのではないだろうか?

しなのは、“オープンエア形式”のトラディショナルな駅そば店だ。

店舗のカウンターがホームに露出する。うん伝統的!

また、しなのの店舗前には小さなテーブル付きのベンチもあるので、座ってそばをすすることも可能だ。

駅そば利用客を考慮して設置されたとしか思えないベンチ

“オープンエア形式”のいいところは、到着・出発・通過する列車やホームを行き交う乗客を眺めながらそばをすすれることだと思う。というか、そういった旅情こそが駅そばの醍醐味なのかもしれない。

目の前の6番線には、名古屋行きの「特急しなの」が出発待ち

しなのが立地する場所は、「特急しなの」が出発するホームであり(だから店舗名が「しなの」なのかも・・・)、実はちょっとした裏技も利用できる。

車内持込容器(20円)を購入することで列車内でもそばをすすれるのだ

駅弁もいいが、「特急しなの」の車窓から流れゆく景色を楽しみつつ、そばをすするのも格別ではないだろうか?(いつか実現してみたいものだ・・・)

では、メニューを見てみよう。

自販機で食券を購入するシステムだ

「かけ(280円)」を筆頭に、天ぷら、天玉、えび天

わかめ、とろろ、たぬき、月見

きつね、ちくわ・ごぼう天、山菜、きのこ

季節限定の、冷やし皿、冷やしなど。大盛りは100円増し

トッピングも「たまご・わかめ(40円)」から「えび天(150円)」に至るまでチョイス可能だ

メニュー一覧。新メニューは・・・

「カレーうどん(390円)」とのこと

さて・・・何にしようか?

しばし、自販機の前にたたずみ考える・・・よし!決めた

ちょっと豪華に「ちくわ・ごぼう天そば(400円)」を選択

店員さんに食券を渡しつつ「そばで」とお願いすると「しばらくお待ちください!」と元気な声が返ってきた。

1分ほど待っただろうか?「お待ちのお客様〜!」と声がかかる。

善光寺土産の定番「八幡磯五郎」の七味を少々・・・

「ちくわ・ごぼう天そば」見参!ねぎもたっぷりと入っている

磯辺揚げチックなちくわの天ぷら

きんぴら風に刻まれたごぼうの天ぷらは、箸で持ち上げるとホロホロと崩れる

いただきまーす

ツユは黒っぽくまぎれもない関東風だが、見た目ほど醤油の味は強くなく、やさしくまろやかな味。冬の冷たい空気が充満するホームで、ほかほかと湯気が立ち続ける。

そばは、注文されてからお湯で温める“ゆでめん”だが、実に駅そばらしくておいしい。信州だからって何も生そばばかりが脳じゃない。天ぷらとツユによく絡み三位一体の味を作り出す。

天ぷらのコロモは薄めで、ごぼうの天ぷらはツユに温められ徐々にほぐれていく。きんぴら風に刻んであるので、そばと一緒に違和感なく口の中へと吸い込まれていくのが爽快だ。ちくわは太くぽってりとして柔らかい「ビタミンちくわ(※長野県で愛される、石川県産のちくわの商品名)」タイプ。

ふーあったまるなぁ・・・と、丼を持ったまま顔を上げると、7番線を貨物列車が通過していった。

ガタンゴトンと響く音を聞きながら、ホームでそばをすする幸せを噛みしめた。

終わりに

「信州蕎麦処しなの」は、店構え、メニュー、味、価格のすべてから「これぞ! 伝統的な駅そば店」と評価できるのではないだろうか。

のれんとカウンター下に書かれた文字がすがすがしい

店舗情報

  • 信州蕎麦処しなの
    住所:長野県長野市・長野駅
    店舗の位置:改札内(在来線6・7番ホーム)
    電話番号:026-225-7840
    営業時間:7:00〜19:50
    定休日:無休
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