
鎌池に映り込む紅葉
美しい風景や景観、魅力的なシーンをピックアップして、写真を中心にお伝えする企画『フォトレポ』。今回は、長野県小谷村の小谷温泉と鎌池の紅葉をレポート。
急しゅんな峡谷の村「小谷村」
長野県小谷村は県の北西部に位置する、県内有数の豪雪地帯だ。古くは信濃国と越後国(現在の長野県と新潟県)を結ぶ千国街道の重要な経由地として発展した。

長野県小谷村の位置
千国街道は「塩の道」として、特に戦国時代の「敵に塩を送る」という故事となった塩が運ばれた道としても有名で、現在の新潟県糸魚川市から長野県松本市、塩尻市へと日本海の塩を運んだ。

小谷村は県境の村であり、村の中央を流れる姫川とほぼ平行する千国街道=国道148号線や、JR大糸線は現在でも長野県と新潟県や北陸地方を繋ぐ重要なルートだ。
また、糸魚川静岡構造線上に位置し、白馬連峰や雨飾山など急しゅんな山々に囲まれた地形であることから、多くの登山客やスキー客で賑わう。
小谷温泉と鎌池の紅葉
紅葉を目当てに、長野県小谷村の小谷温泉と鎌池(かまいけ)を訪れたのは10月下旬のことだ。

国道148号線から県道114号線を小谷温泉方面へ。裾野には緑もまだ多い

小谷温泉近くから中谷川を望む。左の斜面に建つのが温泉宿だ

尾丸の滝は、雨が降らないと現れない“幻の滝”

小谷温泉を過ぎると道幅は狭まるが、ところどころで眺望が開ける

高度と比例して紅葉の進行が進む

赤や黄色のカエデ

撮影日の天気は、雨から曇り、そして晴れへと目まぐるしく変化した

鎌池の湖畔から

写真の右側に太陽光が当たり、左側は曇った状態

鎌池の周辺にはたくさんのナナカマドが赤い実をつけていた

カエデの色の変化が美しい

すでに落葉した背の高い樹木と、色鮮やかな低木が混じり合う
終わりに
小谷温泉は450年以上の歴史を持つ温泉地で、地元の方のお話によれば、その昔、農家の人たちが秋の収穫を終えると、鍋釜を持ち込んで煮炊きをしながら、1年間の骨休みとして1週間ほどゆっくりと体を休めた湯治場だったそうだ。
きっと、彼らもこんな紅葉を眺めながら、ゆっくりと温泉につかったのではないだろうか?
アクセス
- 小谷温泉
公共交通機関:JR大糸線・南小谷駅から村営バス(小谷線)で約35分。バス停「小谷温泉山田旅館前」で下車。(冬期間、バスは大凪下まで)
車:国道148号線「小谷温泉口」交差点から約35分 - 鎌池
公共交通機関:JR大糸線・南小谷駅前から村営バスで(小谷線)で約40分。バス停「雨飾高原」で下車、徒歩約40分。(冬期間、バスは大凪下まで)
車:国道148号線「小谷温泉口」交差点から約40分
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