穂高神社に1万本の“竹灯籠”が輝く!冬の風物詩「安曇野 神竹灯(かみあかり)」

いくつもの竹灯籠が幻想的に輝く

美しい風景や景観、魅力的なシーンをピックアップして、写真を中心にお伝えする企画『フォトレポ』。今回は、長野県安曇野市穂高で開催された「安曇野 神竹灯(かみあかり)」をレポート。

神様(姉)から神様(弟)へのプレゼント!?

長野県安曇野市の穂高神社で、1万本の竹灯籠に明かりを灯す「安曇野 神竹灯」が行われた。

神竹灯は、2010(平成22)年にはじまったイベントで、毎年12月の第1金曜〜日曜日に開催される。イベントを開催することになったきっかけは、大分県竹田市から1500本の竹灯籠を譲り受けたことにはじまるそうだ。

神社の周辺には案内が立つ

竹田市では、2000(平成12)年から竹林の環境保全と地域振興のために、竹灯籠のイベント「竹楽(ちくらく)」を開催しているそうだが、実は、いにしえの昔から竹田市と安曇野市とは浅からぬ縁があるらしい。

というのも、竹田市にある祖母山の神様「豊玉姫命(トヨタマヒメ・姉)」と、安曇野市の穂高神社に祀られる神様「穗髙見命(ホタカミノミコト・弟)」が“姉弟”に当たる関係なのだ。

穗髙見命は、かつて北アルプスの奥穂高岳に降臨し、未開の地であった安曇野を開拓したと伝えられているが、そんな縁もあり安曇野市でも竹灯籠のイベントを開催することなったそうで、名前も「神竹灯=かみあかり」と決めたそうだ。

イベントの開始は16:00から。竹灯籠は参加者も点火することができる

鳥居の両脇にも竹灯籠が並ぶ

穂高神社の神竹灯

時刻が16:00になると、穂高神社の境内に並べられた竹灯籠に次々と明かりが灯されていく。

「お姉ちゃん今年も安曇野の竹灯籠がはじまったよ」と穗髙見命(・・・と、思っているかもしれない)

「入試合格祈願」の絵馬が奉納された天神様にも

あたりは刻々と暗くなり、淡い光が浮かび上がってくる

拝殿の正面にも

なんともいえない柔らかい光だ

境内にある木々の中で光る竹灯籠たち

たそがれ時の若宮社

石灯籠にも明かりが入った

垣根の曲がり角でも光る

辺りはすっかり暗くなり、竹林のライトアップが闇の中で映える

さまざまな色が混じりあう光景

手水舎が神々しい

暗闇に浮かび上がる若宮社

神紋(しんもん)が刻まれた灯籠が淡い光で浮かびあがる

神社からほど近いJR大糸線・穂高駅でも灯籠と竹灯籠に明かりが灯されていた

安曇野のシンボル双体像の道祖神にも

鳥居の奥に神楽殿がまぶしく光る

終わりに

穂高神社は松本市の上高地に奥宮、奥穂高岳の山頂に嶺宮を置くことから、「日本アルプスの総鎮守」とも呼ばれているそうで、毎年、上高地の開山祭でも神事を取り仕切っている。

そんな神社に祀られる神様の、縁に基づいた“新しいイベント”がこの時代に誕生し、九州と信州を結ぶというのは、とても素敵なことだと思った。

Jリーグ松本山雅の竹灯籠もあった

アクセス

  • 穂高神社
    住所:長野県安曇野市穂高6079
    電話番号:0263-82-2003
    最寄駅:JR穂高駅から徒歩で約3分
    アクセス:長野自動車道 安曇野ICから車で約15分
    駐車場:50台(無料)