猛者たちによる宴
別所ヴィレッジの小上がりをステージとしてライブがはじまった。まずは、プリンのため息♡プチが軽やかなBGMに合わせて踊りはじめる。
しかし、失笑に次ぐ失笑はやがて爆笑として昇華される。次々と繰り出されていくアホくさい昭和テイストに溢れた独特なコントから目が離せない。こ、これは・・・まさに目を奪われるというやつだ!
ヒメリンゴさんは80年代風のお姉さん(性格に裏表アリ)、ミツリンゴさんは「ウォ!ウォ!」としか鳴かないアシカだ。ネタはシュールかつくだらない。しかし、どうしても笑ってしまう・・・
最後にふたたび軽やかなBGMが流れてフィナーレ。こうしてプリンのため息♡プチのステージは終了(ひとまず)。2人がステージを去っても、お客さんのどよめきはしばらく収まらなかった。
そんな中、チャーリー坂本が登場。
弾き語りスタイルで、誰もが知る歌謡曲などのカバーとオリジナルソングをジャズっぽいテイストで披露していく。MCを曲間に挟みつつ、次第にお客さんをその独特な世界へと引きずり込んでいく。
ギターの演奏はオリジナリティーに溢れたスタイルだ。ピックを使用せずに低音弦でベースラインを奏でつつ、高音弦を使ってさまざまなオブリガードを入れていく。弾き語りなんだけどバンドサウンドみたいな感じ。MCとは相反した(?)とにかく文句なしにかっこいい演奏だ。
お客さんたちの盛り上がりも最高潮に達した頃、再びプリンのため息♡プチが現れる。コラボレーションのはじまりだ。
ライブのあとは、チャーリーさんが“流し”の歌唄いとして宴会に参戦。膨大なレパートリーが記載されたファイルの中からお客さんが好きな曲を選んで、みんなで大合唱をしていた。居酒屋から歌声喫茶にレベルアップ!?
こうして、春の別所温泉の宴「mikibar in 別所ヴィレッジ」は、ゆっくりとしあわせな時間を刻みつつ幕を下ろした。
終わりに
“好きな場所”とは、地理的な意味での場所と、地理に依存しない価値観の両方を指すと思う。そして、どちらかではなくどちらも等価値なのだ。
そんな理想=好きな場所を追い求めてきた猛者たちが集まった宴は、煩悩にまみれたとても素敵な空間だった。
・・・本当にいろいろな偶然が重なってこの記事を書くことになった。不思議だなー