国道19号線を、松本市方面から長野市方面に向かって車で走っていると“気になる看板”が立っていた。
この看板、イラストが描かれているのもなんとも可愛らしいし、交通標識っぽい佇まいもいい感じ! なんとなく表示通りに「信号を左折しなければ」という気分にもなってくる。
この看板を見つけたのは安曇野市のJR篠ノ井線・田沢駅の近く、国道19号線沿いだ。
“気になる看板”が示す「白鳥湖」とは、いったいどんな場所なのだろう?
ハンドルを握りながら「大きな湖に、スワンボートとか白鳥の形をしたフェリーが浮かんでいるのかなぁ・・・?」などと思ったが、看板に「信号左折」と描いてあるし・・・よし!
気になるので表示を守って進んでみることにする。
“気になる看板”に導かれ・・・
国道19号線の田沢交差点を左折すると、国道と並行して流れる犀川にかかる橋があり、橋を渡った場所にさっそく・・・
さらに進んでいくと・・・
目的地は大型バスに乗って観光客が来るような場所なのか・・・このあたりの雰囲気は全然そうじゃないけど・・・
かなり緻密なナビゲートと言わざるを得ない。
白鳥湖(犀川白鳥湖)に到着!
ここが白鳥湖か。あれ?・・・でもここって川(犀川)じゃない?
あとで安曇野市の観光交流推進課に問い合わせてみたのだが、この場所は、白鳥湖(犀川白鳥湖)と呼ばれるダム湖で、1984(昭和59)年に、6羽のハクチョウの飛来が確認されて以来、毎年多くの個体がこの地を訪れ、いまでは県内最大の越冬地になっているそうだ。
筆者をこの場所に導いた“気になる看板”についても聞いてみると「白鳥湖へ向かう道路が入り組んでいるので、訪れた観光客ががわかりやすいように設置した」とのことだった。
ちなみに今回筆者がたどった、国道19号線からのルートのほかに、長野自動車道の安曇野ICからも詳しく道のりが案内されているそうだ。
ハクチョウたちの世話をしている「アルプス白鳥の会」よる、白鳥湖の解説が観察小屋に掲示されていた。要約すると、
- 犀川(白鳥湖)のハクチョウはシベリアから10月中旬ごろやって来て、5月初旬ごろには帰る
- もともと日本におけるハクチョウの飛来地は湖沼(こしょう)で、絶好の餌場だった
- しかし、開発のため多くの湖沼は埋め立てられ、餌場を失ったハクチョウたちは人間の保護なしでは越冬できなくなってきている
- 犀川も自然の餌が少なく、この場所では1日2回給餌しており、餌や募金への協力をお願いしている
ということのようだ。
白鳥湖には多くのハクチョウやカモたちがいるが、人間に慣れているのかかなり近くで観察することができる。
ハクチョウを撮影をしていた人に話しかけてみた。すると、白鳥湖の他にも近くに御宝田(ごほうでん)遊水池という飛来地があると教えてくれた。
そこは、北アルプスをバックにハクチョウたちを見ることができるそうだ。せっかくなので行ってみることにする。