中央構造線を肉眼で確認!?長野県大鹿村「中央構造線博物館」と北川露頭・安康露頭で大地の躍動を感じる!

大鹿村中央構造線博物館の入場料は、大人500円、中・高校生200円、小学生は入場無料だ。団体(20人以上)の場合では1人300円などとなっている。入場料を支払うことで博物館の裏手にある大鹿村の郷土資料館「ろくべん館」も見学することができる。

博物館のロビー

まずは「中央構造線はどこにあるの?」という展示からはじまる

膨大な岩石標本と詳細な展示

展示の内容はわかりやすくその内容は非常に濃い。展示室1ではさまざまな角度から中央構造線について解説。展示室2では地震と活断層について。展示室3では山崩れと砂防について展示していた。

大鹿村の地形地質模型。つくづく急峻な地形だ。そして奥に見えるのは・・・

露頭ではぎ取ってきた実物標本。中央構造線の内帯(日本海側・写真の左側)と外帯(太平洋側・写真の右側)ではまったく地層が異なることが一目瞭然だ

露頭(ろとう)とは、地層が地表に露出している部分のことであり、実際に大鹿村で見ることができるということもわかった。

よし! ならば博物館的、模式的なものでなしに生の中央構造線(?)が見たい! というわけで、村内にある北川露頭と安康露頭に向かうことにした。

国県指定天然記念物!北川露頭と安康露頭

地図で確認してみると、北川露頭と安康露頭はそれぞれ博物館の北側と南側にあることがわかった。

まずやってきたのは北川露頭!

詳しい解説が設置してあったので熟読

この看板のすぐ下の岩盤(水平面)に、中央構造線が見えています。中央構造線は内帯の岩石と外帯の岩石の境界です。鹿塩川の川岸に下ると、川沿いのこちら向きの崖(ほぼ垂直な面)に、もっとよく見えます。

えーと、つまり・・・

ちょっとわかりにくいけど・・・

こういうことか。やったー!本物の中央構造線を肉眼にて確認

そして解説にあったとおり川岸に下って振り返ってみると・・・

これは一目瞭然。写真の左側が内帯で右側が外帯。この崖からサンプルを採取して博物館に展示してあったわけだ

次に、安康露頭へと向かう。しかし途中には通行止めの看板が立っていた。

どうやら安康露頭までは行けるらしい

国道152号線の難所のひとつ、地蔵峠が通行止めとのこと。でもこの場所では特に通行止めは珍しいことではない・・・ということは以前の記事でもお伝えしたとおりだ。

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しかし、それより気になったのは・・・

ヘリコプター!?見たことのない危険標識だ。あとで調べてみると、すぐ近くにヘリポートがあることがわかった

国道152号線を南に進み山間部へ入ると道幅がぐっと狭くなる。そして安康露頭に到着

こちらにも詳しい解説があった

川の対岸に見えるのが中央構造線。これはハッキリとわかる!(でしょ?)

つまりはこんな感じ。うーん・・・大満足!

終わりに

文字情報で理解したつもりでいても実物を目にすると、急にくっきりしてくる事柄ってあると思う。きっと昔から「百聞は一見にしかず」と言われている通りなのだろう。

“構造線の交差点”(※勝手に命名)である長野県で、本物の中央構造線をリアルに肉眼で見ることができた(そして、そうした環境が整えられている!)。これって本当にすごいことだと思う。

大鹿村だけに(?)シカが国道を走っていた!(大ではなく小=子ジカだったけど)

施設情報

  • 大鹿村中央構造線博物館
    住所:長野県下伊那郡大鹿村大字大河原988
    電話番号:0265-39-2205
    営業時間:9:30〜16:30
    開館日:水・木・金・土・日曜日
    (※年末年始の12月28日~1月3日は休館、4月~11月の祝祭日は月・火曜日でも開館)
    入館料:大人500円、中・高校生200円、小学生無料(※団体割引あり)
    アクセス:中央自動車道 松川ICから車で約40分
    最寄駅:JR飯田線 伊那大島駅から伊那バス・大鹿行きで約1時間・大河原バス停から徒歩で約5分

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