「長野県って日本の真ん中にあるよなー」
日本列島の地図を眺めていて、そう思ったことがあるのは筆者だけではないはずだ。
その証拠として、長野県内には「日本の中心」を名乗る場所が数多く存在する。(はっきりと「日本の中心」とは断定せず「・・・だいたい日本の真ん中くらいなんだよねー」的な場所も多々あるが)
しかし「日本の中心」。なんと魅惑的なコトバなのだろう? もし、そのような場所に立つことができれば、その瞬間「今、オレ日本の中心っす! オレすげーっす!」となること請け合いである。
また、それぞれの場所が、なぜ日本の中心を名乗っているのか、その“言い分”も気になるところだ。
というわけで、『日本の中心に立つ!』と題し、あらゆる日本の中心(または、それらに類似する場所)に立つことを目指すことにした。
そうすることで「日本の中心に立つかっこいいオレ」が増幅されていくし、「日本の中心とは?」というある意味、哲学的な命題の解明にも繋がると思うのだ。
「日本で海岸線から一番遠い地点」へ向かう
今回訪れた“日本の中心”は、「日本で海岸線から一番遠い地点」を名乗る長野県佐久市・旧臼田町だ。
臼田町は2005(平成17)年に、いわゆる“平成の大合併”で、佐久市、浅科村、望月町と合併して、新しい佐久市の一部となった自治体だ。
“日本で2か所しかない”五稜郭である龍岡城や、宇宙航空研究開発機構の臼田宇宙空間観測所が所在することでも知られている。
長野県佐久市にもある“五稜郭”龍岡城は本当に五角形?GPSと目視で確認してみた!「日本で海岸線から一番遠い地点」へは、臼田町の中心部から長野県道93号下仁田臼田線を、群馬県との県境方面へと進んでいく。
県道93号線を右折し、橋を渡ると林道となる。
近年、特に長野県内に限った話でもないが、ちょっとした里山や集落にも頻繁にクマが出没するようになっている。自分の命を守るためにも、最低限“クマよけの鈴”は携帯しよう。
「注意!」と書かれた貼り紙の内容は以下の通りだ。
(注意!)
海から一番遠い地点までの道は、終盤の約1kmが、沢筋をたどる道のりとなります。
「スニーカー履き等の軽装備でのトライ」はご遠慮ください。
記事を読み進めて頂ければわかることだが、本当に書かれているとおりの状況なので要注意だ。