長野県の県境が気になる!「谷街道」で日本有数の豪雪地帯を千曲川と共に県境越え

国道117号線で県境越え。千曲川はここより信濃川となる

長野県歌『信濃の国』の冒頭の歌詞に以下の一節がある。

信濃の国は十州に 境連ぬる国にして

歌詞の意味は「10の国との国境を持つ」という意味だが、その“国”を北から時計回りに書き出してみると、越後(新潟)、上野(群馬)、武蔵(東京、埼玉、神奈川の一部)、甲斐(山梨)、駿河(静岡)、遠江(静岡)、三河(愛知)、美濃(岐阜)、飛騨(岐阜)、越中(富山)の10国となる。

現在でも長野県は8つの県と隣接しており、その数は日本で最も多いそうだ(ちなみに、2位は埼玉県、岐阜県、兵庫県の7都府県)

十州(8県)に境連ぬる国にして〜♪

つまり、一言に県境といっても多様であり、それぞれに異なった歴史や文化を持つことは容易に推察できる。そんな県境の存在がとても気になる!

というわけで『長野県の県境が気になる!』と題し、長野県と他県とのさまざまな県境をレポートしていく。

千曲川沿いの道「谷街道」

今回取り上げる県境は、県の最北東部に位置する長野県下水内郡栄村と新潟県中魚沼郡津南町との県境だ。付近は国内有数の豪雪地帯としても知られる。

この地を県境越えする現在のメインルートは、長野県長野市を起点とし新潟県小千谷市に至る国道117号線で、かつて「谷街道」と呼ばれた道とほぼ一致する。

谷街道は、北国西街道(善光寺西街道)の宿場である稲荷山宿(長野県千曲市)と飯山藩の城下町である飯山宿(長野県飯山市)を結び、飯山宿からは新潟県の十日町宿を経由し、小千谷宿に至る十日町街道(新潟県側の呼び名は善光寺街道)へと繋がった。

谷街道と周辺の街道との位置関係

そのルートは、大部分で千曲川と平行し、飯山藩、須坂藩(長野県須坂市)、松代藩(長野県長野市)のほか、天領であった中野(長野県中野市)や小布施(長野県小布施町)、2つの街道が交わる物資の集積地でもあった稲荷山宿などを結ぶ。

日本海側の塩や海産物を運んだほか、街道沿いの各藩が参勤交代で江戸に向かう際に、北国街道の屋代宿(長野県千曲市)までこの街道を通過したため多くの往来があったという。

GoogleMapでは、現在の地図上で谷街道とよばれている道をトレースした

では、県境に出かけてみよう。

 

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