ピンピン生きてコロリと死にたい!?長野県佐久市の「ぴんころ地蔵」

頭をおちゃめに傾ける「ぴんころ地蔵」

突然だが、あなたはどんな死に方をしたいだろうか?(・・・ひどい出だしだ)

子育て中の方なら「せめて子供が大人になってから」とか、事業家だったら「後世に名を残すような業績を残して」とか、科学者ならば「ノーベル物理学賞の受賞後!」など、まぁいろいろあると思う。

でも、ちょっとまって! それって“どんな死に方をしたいか”ではなく、「死ぬまでに何がしたいか」もしくは「自分が死んで残された人にどう思われたいか」だよね?

なので、改めて問う!・・・しかし、思いつくのは「こんな死に方だけはヤダ」(特にここには書き連ねないけど)ということばかりであり、「どんな死に方をしたいか=理想の死に方」というのは、あまり思いつかない・・・のではないだろうか?

だから筆者は「ぴんころ地蔵」の存在を知った時、その発想がすごいと感じた。そして、チャンスがあれば、ぜひ一度実物を拝んでみたいとも思っていた。

だって「ピンピン生きて、コロリと死ぬ」確かに理想の死に方じゃないか!

“街道の交差点”に立つご神木に導かれて

ある日、長野県佐久市を車で走っていた時のことだ。ふと窓越しに見える大木が気になった。

・・・でっかい木だなぁ

街中の交差点に、祠と共に立つ大木。何か由緒があるのかな? と思い車を降りて近寄ってみると・・・

佐久甲州街道と富岡街道の交差点に立つケヤキのご神木だった

佐久甲州街道は、江戸時代の五街道である甲州街道の韮崎宿(現在の山梨県韮崎市)から、八ヶ岳山麓を抜け、中山道の岩村田宿(長野県佐久市)、北国街道の小諸宿(長野県小諸市)に至る街道だ。

現在の国道141号線や、JR小海線、中部横断自動車道がおおよそのルートだと思って頂ければわかりやすいだろう。

対して、富岡街道は現在の国道254号線にほぼ沿った街道で、内山峠で県境を越え群馬県富岡市へと続く道だ。

で・・・

ん?ケヤキのそばに「ぴんころ地蔵←500m」と書かれた看板が・・・!

おお! 近くにあるのならぜひ行ってみたいぞ! というわけでまさにケヤキのご神木に導かれて、ぴんころ地蔵に向かうことになったというわけだ。

「佐久ぴんころ通り」を行く

ご神木が立つのは、長野県佐久市野沢の「野沢十二町」交差点。

ぴんころ地蔵へと向かう道(富岡街道)沿いは商店街で、そこに立つのぼりは・・・

やっぱり!ぴんころ地蔵推し

訪れたのが朝の時間帯ということもあって、ほとんどのお店はまだ開店していなかった。

なんともいい佇まいのたいやき屋さん・・・こちらも開店前

たいやき屋さんの「新海」という屋号が気になる。そういえば、映画『君の名は。』がヒットした映画監督の新海誠さんも確か佐久の出身だったような・・・(※あとで調べたら南佐久郡小海町出身だった)

さらに進んでいくと・・・

バス停が「ぴんころ地蔵入口」

市内循環バスも「ぴんころ地蔵入口」

通りには「佐久ぴんころ通り」のタペストリーが!

町中ぴんころづくしである。そして・・・

いよいよ近づいてきたようだ

ぴんころ地蔵まで100mとある

ぴんころ地蔵のちょうちん、ぴんころの地蔵のぼりに彩られた山門を進むと・・・

いたー!

 

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