“ラムラム王”と“イルフ”ってなに?長野県岡谷市で見つけた謎の言葉を調査せよ!

イルフ童画館にて

イルフ童画館の全景

入り口には「日本童画美術館 武井武雄の世界 イルフ童画館」と書かれた看板が

あとで知ったことだが「イルフ童画館」とは、岡谷市の美術館「日本童画美術館」の愛称で、おもに岡谷市出身の童画家である武井武雄(たけい・たけお)の作品を展示するほか、一般の童画なども収集し展示する施設とのことだ。

壁面に描かれている絵は、武井が生み出した作品のキャラクター

つまり、ラムラム王も武井の作品ということか・・・

「武井武雄生誕120年 おめでとう童画の王様」

これもあとで知ったことだが「童画の王様」という表現は誇張でもなんでもない。

1925(大正14)年に、東京で自身の初の個展「武井武雄童画展」を開催した際に、子供のための絵の呼び名として“童画”という言葉を創り出したのが武井だったそうなのだ。

入り口を入ったところに「イルフ童画館」の概要が書かれていた

武井とイルフ童画館についてわかりやすく解説してあったので、以下に引用してみよう。

大正から昭和にかけて、子どもたちのための絵雑誌が数多く創刊されました。多くの作家が活躍するなかで、岡谷市出身の芸術家・武井武雄は『童画』という言葉を生み出し“子どもの心にふれる絵”の創造を目指して「童画の世界」を確立しました。

本館では、子どもたちに夢を与え続けてきた『童画』をテーマとして、日本童画の歴史を振り返りながら、武井武雄の作品を中心に紹介します。『童画』を通じて子どもから大人まで、見る側から作る側まで多くの人びとが集える心温まる交流の場をお届けするとともに、『童画』に関する情報を提供してまいります。

なるほど、そういうことか!

館内には武井の写真や

制作で使用した机なども展示されていた

イルフ童画館には、数多くの作品が工夫を凝らして展示されており、心ゆくまで鑑賞させて頂いた。

そして、武井の童画家、童話作家、詩人、造本家、デザイナーとしてのたぐいまれな才能と多彩な表現に圧倒され、衝撃を受けた。こんなすごい人がいたんだ・・・

 

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