長野県から、愛知県を経由して静岡県に続く“県道”があるという。
その県道の名は、主要地方道「長野県道1号飯田富山佐久間線」。そう1号線! 栄光の長野県ナンバーワン県道(?)だ。
ちなみに、県道とは道路法で指定された県が管理する道路のことで、文字通り“県の道”だ。なのになぜ他の県にも“県道1号線”が通じているのだろう?
それは、この道がそれぞれ「長野県道」であり「愛知県道」「静岡県道」でもあるからだ。
つまり、長野県飯田市を起点とし、愛知県北設楽郡豊根村を経由して静岡県浜松市に至る道を、それぞれの県が「長野県道」「愛知県道」「静岡県道」の「県道1号線」として管理しているということなのだ。
かつて県道に標識が存在しなかった時代には、それぞれの県が道路の路線番号をバラバラに付けていたという。
しかし、1970年代になり道路に標識を設置するようになると、県境を越えたところで路線番号が変わると道路の案内として不便なので、複数の都道府県を結ぶ路線では、できるだけ同一の路線番号となるように調整するようになったという。
「長野県道・愛知県道・静岡県道1号飯田富山佐久間線」 は、1973(昭和48)年に、3県で路線番号を「1」に統一したということだ。
「長野県道・愛知県道・静岡県道1号飯田富山佐久間線」の全区間
ちなみに、こうした3か所以上の都道府県にわたる都道府県道は、全国に14路線あり、“県道1号線”もそのうちのひとつなのだ。
そんな“3県をまたぐ県道1号線”の存在を知ったからには・・・走破してみたくならない?
百聞は一見にしかずでしょ! というわけで、県道1号線の起点である飯田市へと向かった。