ある方からの情報に基づき、春祭りに出かけた。なんでも、お寺の境内で行われる花火が「ものすごい」ということなのだが・・・
「久保寺観音春まつり」の花火
向かったのは、長野県長野市安茂里(あもり)にある正覚院月輪寺(しょうかくいん・がちりんじ)。地元では久保寺(窪寺)観音(くぼでらかんのん)の名で親しまれている古刹だ。
プログラムを見てみると・・・ふむ。本当に花火をやるらしい。「仕掛け煙火(花火)」が19:00から、「ミュージックスターマイン」が19:15からとある・・・って、ミュージックスターマインをここでやるの? まじで?
ミュージックスターマインとは、近年の花火大会で大人気の、音楽と花火をシンクロさせたスターマイン(速射・連発する花火)だが、このお寺の敷地内で本当にできるのだろうか? とりあえず、まずはぐるっと境内を歩いてみる。
しかし、どこで花火をやるのだろう?・・・と、しばらくすると準備が始まった。
「久保寺観音春まつり」では、花火のほかにも神楽の奉納や吹奏楽の演奏なども行われた。あたりが暗くなっていくこととも相まって、だんだんと境内の雰囲気が盛り上がっていく。そして19:00。定刻通り花火がはじまる。
まずは、打ち上げ花火が轟音と共に数十発打ち上げられ、続いて目の前の墓地に準備された仕掛け煙火に火が付いた。
仕掛け煙火は、ほんの10メートル先で炎を吹き出している。あたりには火薬の匂いが立ちこめ、花火による煙が、見ている人たちを包み込んでいく。
ミュージックスターマインは、ロッシーニの歌曲『ラ・ダンツァ』に合わせ、3分ほど連続して打ち上げが行われた。音楽とシンクロして、目の前で花火がガンガン上がる。
その爆音と、連射される花火の数、あたりに立ちこめる火薬のにおいと煙に圧倒される・・・しかし、ここは花火大会の会場では無い。お寺の境内で・・・墓地なのだ。
百聞は一見にしかず。とは正にこのこと。花火の打ち上げはトータルで約20分ほどだったが、とにかく度肝を抜かれた。・・・そして身体中ススだらけになった。
しかし、なぜお寺で、しかも墓地で花火をやることになったのだろう? これは、その理由を知りたいぞ!