「旧国鉄篠ノ井線・廃線敷遊歩道」を進む
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ふたたび案内図が立っていた
前述したが、実はこの案内図をじっくりと見ることで、「なぜ現役で利用されているJR篠ノ井線に廃線跡があるのか?」という謎が解ける。
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案内図をクロースアップ!(※図中の書き込みは筆者)
つまり、“篠ノ井線の廃線跡”とは、新たな線路(新線)が開通したことに伴い、廃線となった古い線路(旧線)のことなのだ。
篠ノ井線は1902(明治35)年に全通した路線だが、西条駅〜明科駅間は県内有数の地すべり多発地帯であり、開通後もいくどとなく被害があったそうで、1924(大正13)年には、列車が土砂に乗り上げて脱線するという惨事も発生したそうだ。
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青色の線が廃線(破線はトンネル)となった“旧線”だ(画像:国土地理院の電子地形図<タイル>に文字と罫線を追記)
こうしたことから、新たな線路の建設に着手。1988(昭和63)年から“新線”の利用が開始された。そして、“廃線となった旧線”の一部が、現在では「旧国鉄篠ノ井線・廃線敷遊歩道」として整備されているというわけだ。
スッキリしたところで、いよいよ“廃線跡”へと進んでいこう!
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駅名表示板風の看板が立っている。遊歩道のスタート地点は「潮神明宮」
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架線はないが柱は残っている。いい雰囲気だ!しばらく進むと・・・
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眺望が開け北アルプスが見えてくる。北側には鹿島槍ヶ岳(右)と爺ヶ岳(の先っぽ)
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南側には燕岳(右)と有明山。訪れたのは12月の上旬だったが積雪に差があって面白い
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進んでいくとトンネルが見えてきた!
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三五山トンネル(125m)
三五山トンネルはレンガ造りのトンネルで、1971(昭和46)年頃、旧篠ノ井線が電化される直前に水滴が電線に付着するのを防ぐために、天井部分をモルタルで補修したそうだ。
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トンネルにはゲートが設置されている。開放されるのは7:00〜19:00(冬季は7:00〜17:00)なので要注意!
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いい感じ!これぞ廃線跡めぐりの醍醐味だ
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ランプ風の照明と古いレンガが独特の雰囲気を醸し出す
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トンネルを抜け、さらに旧線は続いていく
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30と記されたキロポスト。塩尻駅からこの場所までが30kmということだ
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線路は続くよどこまでも〜♪(線路はないけど)
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ところどころに・・・
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鉄道の遺構が残る