唱歌『春の小川』のモデルとなった川は東京都渋谷区の地下を流れている!?

河骨川の水源は意外な場所にある!?

渋谷川・古川の流域(画像:東京都建設局webサイトより)

河骨川は、渋谷区代々木に水源を持つ川で、下流で宇田川と合流。渋谷駅付近で恩田川と合流して渋谷川となる。渋谷川は港区に入ると古川と名前を変え、浜松町駅付近から東京湾へ至る。

東京都建設局の地図によると、水源の位置は首都高速4号新宿線と山手通りの中間あたりだ。

高野辰之住居跡からも近いので、歩いて探してみることにした。

高野辰之住居跡からさらに西へと進んでいくと首都高の高架がある

高架を過ぎて、マンションが建ち並ぶ住宅地へと入っていくと・・・

「春の小川 ←水源この先」と書かれた看板を発見!

表示通り進んでいくと・・・

またあった!看板の矢印通りに進んでいく

今度は電柱の上の方に「春の小川 水源↑スグ」の表示が!

そして・・・

「春の小川 水源↓ソコ」の表示が!・・・えっ!?

・・・ソコはどうみても普通のマンションだった

・・・まぁ、川も暗渠だし、水源も土の中(マンションの下?)ということなのかな? しかし、マンションが建設される前は何があったのだろう? と思い、国土地理院の地図で調べてみた。

現在の地図。赤丸の部分が写真に写るマンションだ(画像:国土地理院の電子地形図<タイル>にマークを追記)

まったく同じ場所を、1945(昭和20)年〜1950(昭和25)年に撮影された航空写真で見てみると・・・

広大な敷地の一角のようだ(国土地理院撮影の空中写真・1945年〜1950年撮影)

実はこの場所は、かつての土佐藩(現在の高知県)の藩主だった山内侯爵家の本邸だった。そして、その敷地内に河骨川の水源があったということなのだ。

現在では、その痕跡は「春の小川 水源↓ソコ」という看板のみになってしまったが・・・とにかく場所は特定できた。今度は川の流れに沿って下流へと進んでみよう!

 

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