「daichi no kioku」で踊れ!長野県上田市・別所温泉で太鼓と炎のパフォーマンス

鎮守の森で大地と踊る「daichi no kioku」

「daichi no kioku」のフライヤー

ここで、イベント「daichi no kioku」のコンセプトを紹介しておこう。フライヤーにはこのように記載されていた。

“音楽やアートを通して人と大地のつながりをもう一度みつめなおす”をコンセプトに開催してきた『daichi no kioku』。別所神社の神楽殿を舞台に、太鼓と炎のみのパフォーマンスで繰り広げられる時間と空間です。(※以下略)

会場の受付にはイベントの主催者である直井保彦(なおい・やすひこ)さん、恵(めぐみ)さん夫妻がいたので、少しお話を聞いた。

直井さん夫妻(左、中央)と友人の横山さん

直井さんよると「daichi no kioku」は今年で8回目を迎えるそうで、イベントをはじめるきっかけとなったのは、2011(平成23)年3月11日に発生した東日本大震災だ。

もちろんそこには鎮魂の思いがあったそうだが、当時頻繁にマスメディアなどで喧伝された「絆」という言葉に違和感をもったことも大きかったという。

子供たちがチケットの“もぎり”をしてくれた

「本来、人間は大地との関係がもっと深かったはず。言葉に頼るのでは無く、その繋がりを見つめ直してみたい」という思いから、直井さんの知人でもあった、和太鼓バンド「GOCOO(ゴクウ※)」に声をかけたそうだ。

※「GOCOO」
結成21年周年を迎える和太鼓バンド。和太鼓の概念を越えた独自のスタイルと音創りで国内外でジャンルを超え支持される。最近ではJUNO REACCTOR、ゆずともコラボ。映画『マトリックス』のサントラにも参加。

GOCOOに直井さん夫妻が住む別所温泉を案内したところ、別所神社の神楽殿を見て「どうしてもここでやりたい!」とメンバーたちが希望したことから、この場所でイベントを開催することに決めたそうだ。

別所神社の神楽殿。背景となる窓(?)からは別所温泉の杜が見える

タイミングが合えば太陽や月の光が舞台を照らすそうだ

なるほどこの舞台で、演奏が行われるわけだ。これは・・・テンションがあがる!

直井さん夫妻にお話をお聞きしたあと、境内を見てまわる。

別所神社の拝殿

別所神社は古くから「熊野社」と呼ばれていたそうだが、1878(明治11)年に、社名を改め現在の名前となった。本殿の建築は18世紀のものと考えられており、神楽殿では早朝ヨガなどのイベントも開催されているとのこと。

境内には出店も多く・・・

豚の炭火焼きや

ライスバーガーにタイカレー

和菓子屋さんやパン屋さんも出店していた

そして、ルヴァンの甲田幹夫(こうだ・みきお)さんをパチリ!

ルヴァンは、日本の天然酵母パン店の草分けで、東京と甲田さんの実家がある上田に店を持つ。ルヴァンもこのイベントに出店しているそうだ。

個人的な話で恐縮だが、実は筆者は、東京の店の近所で10数年働いており、甲田さんをしょっちゅうお見かけしていた。この日、まったくの偶然の再会となったわけだ。

久々にお会いして、久々にその味を噛みしめた。今度、上田のお店にもお伺いしたい。

さて、お客さんもだんだん集まり、そろそろパフォーマンスの時間も近い。

 

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