香川県が“うどん県”なら長野県は“そば県”!?長野県大町市・旧美麻村「美郷」で「大ざる」

みずみずしいそばと山菜の天ぷらのマリアージュ

“信州そば”というと、どんなそばを想像するだろう?

戸隠そばに開田そば・・・各地に有名なそばの産地や名物そばが存在し、都市部においても老舗や新店が軒を連ねる信州・長野県。

長野駅には駅そば店が8店も出店しており「いったいどれだけそば好きなんだよ!?」と、他県民のツッコミも気になるところだ(香川県のうどんほどではないと信じるが・・・)

上田駅の駅そば「ちくま」の「かき揚げ玉子そば(ゆで麺タイプ・420円 ※「生めん」も選択可能)

ちなみに、人口10万人あたりのそば店の数が全国でもっとも多いのが長野県であるという統計もある(参照:都道府県別統計とランキングで見る県民性

でも、改めて考えてみると“信州そば”って何?

調べてみたところ、製麺業者などの業界団体によって定められた、“製品としての信州そば”の定義はいくつか存在するようだ。

しかし、多くの方にとっては「長野県産のそば=信州そば」という“ゆるい”認識で異論はないのではないか?

そして、それぞれお気に入りの“信州そば”があることだろう。

また、日々おいしいそばを求めて(“おいしい”にはさまざまな基準がある。それが高級店であれ、駅そば店であれ)新しい店を開拓したり、自分でそばを打つ方なら、その技に磨きをかけているに違いない。

もしかしたら「自分には“そばの原点”というべきものがある!」と考えている方もいるかもしれない(筆者もその1人だ)

それは、生まれ育った場所がそばの産地だった、子供の頃からの馴染みの店がある、祖父母や両親がそばを打ってくれた、お盆や、年末年始に決まって食べた・・・などなど。

“そばの原点”とはこうした原体験によって、とあるそばが否応なく自分に刷り込まれていることを指す・・・少なくとも本記事において。

そして、今でもそばを食べるときに無意識にその“そばの原点”と比較してしまう・・・前置きが長くなったが、今回はそのようなそばについての記事だ。

美麻村・新行の「美郷」

長野県大町市美麻(旧美麻村)に、手打ちそば「美郷(みさと)」という店がある。

美麻村は、2006(平成18)年の“平成の大合併”により大町市に編入された自治体だ。

その名の通りかつては麻の生産が盛んであったが、長野県内でも比較的早い時期から過疎化が進んだ村でもある。そして美郷がある新行(しんぎょう)地区は、特にそばの里として有名だ。

手打ちそば「美郷」の外観

店の前には県道31号・長野大町線が通る

店へのアクセスは公共交通機関の場合、JR長野駅とJR信濃大町駅・大町温泉郷・扇沢を結ぶ特急バスが利用できる。バス停「新行」で下車すれば店までは500mほど。

また、JR信濃大町駅から大町市のコミュニティバスも利用可能だ、この場合、店のすぐ目の前にあるバス停「木崎湖入口」で下車すればいい。

そして車で訪れる客のためには、じゅうぶんな駐車スペースが用意されている。

時期にもよるが、天気が良ければ雪を抱いた北アルプスも見える

店の前には、コミュニティバスが停まるバス停「木崎湖入口」がある

近隣の畑に立つ水車小屋。シーズンになれば水車が石臼を回し、そば粉を挽く

「犬の飛出注意」の看板。ん? “モンキードッグ”ってなんだろう?

猿追い犬「モンキードッグ」とは

信濃大町発祥のモンキードッグとは、「犬猿の仲」を利用した画期的な鳥獣害対策です。

導入した地域では、常時40〜50頭の群れで出没していたサルが、導入2か月後には激減しました。追い払いを繰り返し行うことで、農作物被害もほとんどなくなりました。(引用:大町市ホームページより)

なるほど!(ちなみにこの日は、サルにもモンキードッグにも出会わなかった)

「手打そば」と書かれた紺色ののれん

「地元で獲れたそば粉だけを使っています」「石臼挽き手打ちそば」の文字が光る

それでは店に入ろう。

 

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